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認知症を予防するには? おすすめの食事方法や運動をご紹介!

2023.12.27
認知症の基礎知識⑥

認知症を予防するには? おすすめの食事方法や運動をご紹介!

 

 

日本では急速に高齢化が進み、要介護者が年々増加傾向にあります。特に65歳以上の高齢者では認知症の発症率が高いことがわかっています。

そんな中、認知症予防に関心のある人も多いのではないでしょうか。

この記事では、認知症予防に効果的な食生活や運動のポイントを解説します。

 

食生活や運動が認知症予防に効果的な理由とは?

認知症予防とは、認知症の発症を遅らせたり、認知機能の低下を防いだりすることです。

認知症を完全に防ぐ方法や治療は残念ながらありませんが、悪化しないように機能を維持するだけでも十分な効果が期待できます。

そして近年では、生活習慣を整えることが認知症予防に重要であることがわかってきました。特に食生活や運動の習慣化は、生活習慣病対策にも効果が高いといわれています。

健康的な食生活を心がけることで病気のリスクを減らし、適度な運動が脳に良い刺激を与えます。

それぞれが影響しあい、認知機能の維持・向上につながっているのです。

 

認知症予防に効果的な食生活

わたしたちの身体は、今までの積み重ねでできています。そのため毎日の食生活は、健康にも大きな影響を与えています。

では、認知症予防に効果的な食生活を送るには、どのようなことが大切なのでしょうか。

 

バランスの良い食事

認知症予防には、青身魚に含まれるDHAやEPA、緑黄色野菜や果物に豊富に含まれるビタミンやミネラルの摂取が望ましいとされています。

ですが、効果的な食材だけを食べれば良いというわけでもありません。そういった栄養素を摂りながら、できるだけ偏りなくバランスの良い食事を心がけることが大切です。

健康的な食生活を続けるためには、日々の食事が負担にならないよう、メリハリを付けながら無理なく継続できるような習慣をつくりましょう。1日単位で栄養バランスを考えるのが難しい場合は、数日または1週間など期間を広げると管理しやすくなります。

最近は高齢者向けの宅配や冷凍のお惣菜などのサービスが充実しているので、日々の献立決めが大変な人、料理が苦手という人は、活用してみましょう。

 

 


カロリー過多や低栄養に注意する

65歳以上の高齢者に推奨されるカロリー摂取量は、身体活動レベルによって異なりますが、男性でおよそ1800~2700キロカロリー、女性でおよそ1400~2100キロカロリーといわれています。

カロリー過多な食生活が続くと、肥満や高血圧からくる脳血管疾患や心疾患などの生活習慣病を引き起こしやすくなります。

その一方で、特に食事量が少なくなりがちな高齢者は低栄養状態にも注意が必要です。身体や脳に十分な栄養素が行きわたらないと、身体機能や認知機能の低下につながる恐れがあるからです。

また、カロリー管理をする上で「自分の栄養状態がわからない」と悩む人もいるでしょう。そんな人にはBMI指数がおすすめです。

「体重kg÷(身長m)2」の計算式に当てはめ、18.5以下だと痩せ、25以上だと肥満傾向にあります。BMI指数はあくまでひとつの目安ですが、食生活を見直すきっかけになることが多いです。

健康診断などのタイミングで、定期的に身体と向き合う習慣をつくると良いでしょう。

 

塩分・糖分・脂肪の摂取を控える

塩分や糖分、脂肪の過剰摂取も生活習慣病の原因のひとつです。

特に間食がやめられないという人、濃い味付けが習慣になっている人は、少しずつ改善すると良いでしょう。完全に制限するのは難しくても、できるだけ回数を減らし、素材の味や香辛料などを活かした調理を意識してみましょう。

また、不飽和脂肪酸を多く含むココナッツオイルやオリーブオイル、中鎖脂肪酸やオメガ3系脂肪酸が含まれるアマニ油やえごま油は、認知症予防に効果が高いといわれています。

反対に、食用油であるサラダ油やキャノーラ油、ラードやマーガリンなどは認知症の発症リスクを高めると指摘されているため、過剰摂取に注意してください。



認知症予防におすすめの運動

運動は全身の血流や酸素の巡りを促進し、脳を活性化してくれます。認知機能の維持向上に役立つだけでなく、生活習慣病のリスクも軽減されますよ。

ここからは、認知症予防におすすめの運動を紹介します。

 

有酸素運動

有酸素運動とは、ウオーキングやエアロビクス、水泳やヨガなど、呼吸を意識して行う運動のことです。筋肉への負荷が少なく、運動が苦手でも気軽に始めやすいのがメリットです。

認知症予防のポイントは、運動をできるだけ長く継続することです。

日常でまとまった時間をつくる、隙間時間にこまめに行うなど、日常生活に取り入れやすい方法を試してみてください。高齢者には、習慣化しやすいラジオ体操もおすすめです。

また、自分の身体に合わせた適度な運動量を心がけることも大切です。

特に高齢者は加齢に伴い筋肉量が低下しているため、無理なく楽しめる範囲で行うと良いでしょう。

 

 


筋力トレーニング

筋力トレーニングとは、スクワットや腕立て伏せなど比較的負荷が高い運動のことです。有酸素運動よりも、より集中的に筋力をつけることができます。

といっても、いきなり激しいトレーニングをする必要はありません。

頑張りすぎると筋肉を痛めたり怪我につながる恐れがあるので、じんわり汗をかいて心地よく感じる程度がおすすめです。慣れてきたら、有酸素運動とあわせて行うのも効果的ですよ。

最近では、トレーニングマシンのある高齢者向けの施設も増えています。自力での筋力トレーニングが不安な場合は、そういった施設も利用してみましょう。

 

競技

競技とは、決まったルールのもと、個人やチームで技を競い合うことをいいます。

例えばゲートボールやゴルフ、ボーリングなどのスポーツは高齢者にも続けやすく、ゲーム感覚でできるので身体と脳が同時に活性化されます。

また、競技を行うことで仲間との交流が生まれるのも大きなメリットです。

外出機会が増えると活動のメリハリがつくだけでなく、定期的な社会活動の参加が認知症の発症リスクをより軽減してくれます。仲間がいれば、1人よりも続けるモチベーションが高まるのではないでしょうか。

 

頭の運動(脳トレなど)

認知症予防には、脳トレをはじめとした頭の運動も効果的です。

わたしたちの脳は「記憶力」「判断力」「言語力」「理解力」など、人間に必要なさまざまな機能を司っています。特に新しいことをすると普段は使わない脳の部位が働き、認知機能にも良い刺激を与えてくれます。

頭の運動には、パズルや計算、クイズなどの脳トレ、歌やゲームと合わせた手遊びやレクリエーションなどがあります。場所を選ばずいつでもできるので、日常生活にも気軽に取り入れやすいのではないでしょうか。

また、認知症予防プログラムとして推奨されるコグニサイズもおすすめです。

コグニサイズとはコグニション(認知)とエクササイズ(運動)を組み合わせたもので、身体を動かしながら計算などの認知課題をこなすことにより、多方面から認知機能にアプローチできます。

間違えても良いので、身体と脳を一緒に動かして楽しく続けることが大切です。


まとめ

認知機能は、わたしたちの生活に密接に関係しています。

脳の発達にはさまざまな要因が関連しているので、食生活や運動をはじめ、日々の生活の中で多面的に偏りなく取り組むことがポイントです。

また何より、これらの習慣を無理なく続けることが大切です。継続するほど認知症予防への効果が現れやすく、心身機能の維持向上も期待できますよ。

とはいえ、ストレスになるとせっかくの効果も薄れてしまうので、たくさんの量を無理にこなすのは禁物です。まずは、日常生活で自然に意識できるものや興味のあるものを取り入れましょう。

食生活や運動習慣は一人ひとり違うので、それぞれに合った方法で試してみてくださいね。

 

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